卵巣はカラスミ、身は塩焼き

ウナギ味のナマズに続け!

秋まっさかり。
それなのに、この秋はまだサンマを1回しか食べていません。
しかも食べるのが申し訳ないような小ぶりのやつです。

太ってて、じゅうじゅうと脂がしみ出てくる、
殿様が「うむ!やはり目黒に限る!」と叫んだようなサンマ。
そんなすごいのを最後に口にしたのはいつだったか…

サンマが不漁とか言われていますけど、これは本当みたいですね。
店に並ぶものは小さくて痩せていて、
今日見かけたやつなんて開きになってて、しかも冷凍でした。
開きもね、まあ美味しいですけどね。
でも季節感ゼロ。
いつどこからやってきたのかも判然としない、
国籍不明で年齢不詳のサンマに、私の秋を託すわけにはいきません。
ああ、丸々としたやつ、食べたいですねえ。

そこで考えたのですが、ウナギ味のナマズみたいに
「サンマ味の○○」というのをやってみたらどうでしょうか。
近海でたくさん獲れて、それなのにあまり食べられていない魚を
サンマ味に改造するのです。
たくさん食べたいので、できれば体の大きい奴がいいでしょう。
でも小骨が多すぎると食べるときに面倒なので
なるべくシンプルな構造の奴。
うむ。そんな魚いますかね。
ベラですかね。鮮やかすぎて私は苦手ですが、サンマ味なら食べるかも。
ボラですかね。白くて甘ったるい身が苦手ですが、サンマ味なら問題なしです。
シタビラメとかね。食べるとこがちょっとしかないですね。
サンマ味でもこれは面倒か。

いろいろ想像してみましたが、
丸ごと焼いて食卓に上ってくることを考えると、やはりビジュアルも必要でした。
味がサンマでも、やっぱり姿がベラだと食べにくいように思います。
ウナギと違って、見た目の問題。
これが今後の課題となりそうです。
とはいえ、南の地域では普通に鮮やかな魚を食べているので、
単に慣れの問題なのでしょうが。

秋だ秋だと思っていたら、もう来週の今頃は12月なのですね。
ついこの間2015年が始まったと思っていたら、
もう2016年ですか。
サンマがどうとか秋だとか言ってる場合じゃないですね。
どうりで最近寒いわけだ。

先日、御堂筋で銀杏の実を拾っているお姉さんを見かけました。
おばちゃんが拾うのはよく見かけますが、お姉さんはレアです。
それにしてもギンナンを最初に食べた人って勇気ありますよね。
あれは最初にウニを食べるのと同じくらいの勇気ですよ。
それをいうならナマコも相当なもんです。
だいたい、食べてみようと思う発想がもう超人的ですよ。
ウニを見て、あのトゲトゲを割って中をほじくろうと思うチャレンジ精神。
ナマコを見て、あのグネグネを齧ってみようと思う強心臓。
銀杏の実を見て、匂いを嗅いで、それでも食べてみようと思う好奇心。
本当にすばらしいのひとことに尽きます。
世界は勇者であふれている。
私にとっては、御堂筋のギンナンお姉さんも勇者のひとりです。

ちなみに、私の考える「意味解らんもの」ベスト3は、
酢豚のパイナップル、韓国冷麺のスイカ、そして茶碗蒸しのギンナンです!

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